この回では、
経営者の生産性を
劇的に左右する「秘書」という存在について、
北岡秀紀氏が独自の視点から
「スキルの高さよりも重要な適性」と
「採用の失敗を防ぐ評価軸」を解説しています。
#### 1. 「優秀さ」の定義を履き違えない
秘書に求められるのは、
経営者と同じような
「突破力」や「創造性」ではありません。
* **「漏れ」を埋める能力
経営者が
クリエイティブな活動に集中できるよう、
スケジュール管理や事務作業といった
「足元のタスク」を確実に、
かつ淡々とこなす能力が最優先されます。
自分で何かを成し遂げたい人よりも、
「誰かを支えることに喜びを感じるタイプ」の方が、
秘書としての定着率と満足度は高くなります。
#### 2. 「察する力」ではなく「正確な実行力」を重視する
「言わなくてもわかる」
という阿吽の呼吸を最初から期待すると、
採用は失敗します。
* **指示への忠実さ
経営者の曖昧な指示を、
そのまま放置せずに
「これはどういう意味ですか?」と確認できる、
あるいは指示通りに
過不足なく動ける「素直さ」が重要です。
独自の解釈を加えて
勝手に進めてしまうタイプは、
後々大きなミスやトラブルに繋がるリスクがあります。
#### 3. 感情の「波」がないこと(レジリエンス)
経営者は日々激しいプレッシャーの中で動いており、
時には感情的になったり、
急な予定変更を強いたりすることがあります。
* **安定したメンタル
経営者の機嫌や状況の変化に振り回されず、
常に一定のパフォーマンスを出せる「情緒の安定性」が不可欠です。
淡々とルーティンをこなし、
予期せぬ事態にも動じない冷静さが、
経営者の精神的な安定にも寄与します。
#### 4. 採用試験での「小さなテスト」の重要性
面接の受け答えだけでなく、
実務に近い課題を与えて反応を見ます。
* **レスポンスの速さと正確性
例えば
「この資料を明日までにまとめておいて」
といった簡単な課題を出し、
その際の
「報告のタイミング」
「フォーマットの丁寧さ」
「期限の遵守」
を確認します。
こうした「小さな約束」を守れるかどうかに、
秘書としての適性のすべてが現れます。
#### 5. 結論:秘書は「経営者の時間を生み出す装置」である
北岡氏は、
秘書を採用する目的は
「雑務を減らすこと」ではなく、
「経営者が最も価値を生む仕事に
投下できる時間を最大化すること」
だと断言しています。
自分の弱点を補い、
自分のリズムを守ってくれる
「相棒」を見極めるための
基準を持つことが、
事業成長のスピードを上げると締めくくっています。
まとめ
この回のポイントは、
秘書採用は
『華やかさ』や『多才さ』ではなく、
『規律』と『安定』という
地味な要素を
いかに徹底できるかで決まる
ということです。
経営者自身のタイプを客観的に理解した上で、
その凹凸を埋めてくれる人物像を定義する重要性を説いています。