この回では、
限られた経営リソース
(時間・資金・労力)を
誰の教育に投下すべきかという、
組織の成長スピードを左右する
「育成のポートフォリオ」
について語られています。
育成の優先順位は「中堅(エース候補)」が先
多くの経営者は、
手のかかる
「新人」や
「仕事ができない人」
の底上げに時間を取られがちですが、
北岡氏は
「中堅層」(すでに動けている人)
の育成を最優先すべきだと説いています。
レバレッジ(てこの原理)の最大化
0を1にする新人教育よりも、
5を10、
10を20にできる中堅層を伸ばす方が、
組織全体の生産性は劇的に向上します。
「教える人」を育てる
中堅が育ち、
彼らが新人を教える仕組みができれば、
社長が直接新人を教育する必要がなくなり、
組織の自走が始まります。
新人教育は「仕組み」で解決する
新人に
社長や幹部の貴重な時間を
直接投下するのは、
コストパフォーマンスが
非常に悪い行為です。
マニュアルと環境整備
新人が最低限の仕事をこなせるようになるまでは、
誰が教えても同じ結果になる
「仕組み」や
「動画教材」に任せるべきです。
「選別」の視点
仕組みの中で育たない人材に
固執するのではなく、
自ら仕組みを使いこなして
成長してくる人材を
見極めることが重要です。
中堅層に教えるべきは「視座」と「判断基準」
中堅層を
さらに上のステージ(幹部候補)へ
引き上げるために必要なのは、
実務スキルではなく
「経営者としての思考回路」
の共有です。
「なぜその判断をしたのか」を語る
単に指示を出すのではなく、
判断の背景にある
「構造」や
「戦略」を伝えることで、
彼らの視座を高めます。
中堅層が
社長と同じ基準で判断できるようになれば、
社長は「現場」から
完全に離れることができます。
組織の「2:6:2の法則」を逆手に取る
組織には必ず
上位2割、中位6割、下位2割が存在しますが、
下位の2割を
無理に引き上げようとするエネルギーは、
上位2割をさらに伸ばすために使うべきです。
トップ層がさらに突き抜ければ、
それに引きずられる形で
中位層の基準も自然と上がっていきます。
経営者の「寂しさ」を乗り越える
新人に慕われることは
経営者にとって
心理的な満足感(承認欲求)に
繋がりやすいですが、
それは
「経営」ではなく
「教育ごっこ」になりかねません。
冷徹に
「どこに投資すれば組織が最も成長するか」
を判断する客観性が、
真のリーダーシップであると結んでいます。
まとめ
この回のポイントは、
「教育も投資である」
という視点です。
情に流されて
「できない人」に時間を割くのではなく、
最もリターンの大きい
「できる人」をさらに伸ばし、
彼らを通じて
組織全体を動かす構造を作ることが、
最短で成功する
育成戦略であると説いています。